ヘモグロビンA1c (3)A1cについて詳しく
ヘモグロビンA1c (3)A1cについて詳しく
もう少し詳しくヘモグロビンA1cについて学びましょう。
正常なヘモグロビンの種類
ヘモグロビンには、胎児型のヘモグロビンFと成人型のヘモグロビンAがあります。
胎児(Fetal)のヘモグロビンはグロビン・タンパク質が2本のα鎖と2本のγ鎖で構成されていることから、胎児(Fetal)のFをとってヘモグロビンF(HbF)と言っています。
生後、HbFは次第に2本のα鎖と2本のβ鎖で構成されて、ヘモグロビンA(HbA)となります。Aは成人(Adult)のAをとったものです。
成人型のヘモグロビンAにもいろいろあります
この成人型のヘモグロビンAは、グロビン蛋白質部分や結合している糖鎖の違いによってさらにHbA0、HbA1、HbA2の3種類に分けられます。
約90%がヘモグロビンA0:α鎖2本とβ鎖2本からなる成人型ヘモグロビン。
約7%がヘモグロビンA1:A0のβ鎖にグルコースやリン酸化糖などが結合したもの。
約2%がヘモグロビンA2:α鎖2本とδ鎖2本。
約0.5%がヘモグロビンF:α鎖2本とγ鎖2本からなる胎児型(Fetal)ヘモグロビン。
で構成されています。
成人型ヘモグロビンで糖鎖を結合したヘモグロビンA1にもいろいろあります
ヘモグロビンA1には、β鎖に結合した糖の種類によってさらにHbA1a、HbA1b、HbA1cの3種類あり、HbA1cは成人型のヘモグロビンA0のβ鎖にグルコース(血糖)が結合したものです。
ようやくヘモグロビンA1cにたどり着きました。ややこしいですね。
ヘモグロビンA1cの正常値は4.3~5.8%です。6.5%以上であればほぼ糖尿病と判断して良いことになっていますので、6.5%以下にコントロールしましょう。
次回はヘモグロビンA1cを下げる方法について述べます。