VDT症候群
VDT症候群
もうすぐ年末という季節になりましたが、それぞれのご家庭では子供達へのプレゼントを考え始めていらっしゃいますでしょうか。
最近では、子供達にとってはゲーム機ソフトだけでなくスマートフォンも普及し、大人までディスプレイ(画面)に目を留める時間が増えているのではないでしょうか。そこで今回はディスプレイを凝視することで気になる病気について触れてみたいと思います。
(A) VDT症候群とは ・・・リンクしてます。
コンピュータのディスプレイなどの画面(Visual Display Terminal)を使用した作業を長時間続けたことにより、目や身体、心に支障をきたす病気のことでを言います。別名テクノストレスとも呼ばれます。
(B) DVT症候群の主な症状
目の症状: ドライアイ、充血、視力低下など。
身体の症状: 首、腰、肩のこり、痛みなど。
心の症状: 食欲減退、不安感、抑うつ症状など。
(C) DVT症候群の予防法
長時間の作業を行う際には1時間に10分程度の適度な休息を取る。
軽い体操をして体をほぐしたり、遠くの景色を見て眼の疲れを取る。
作業環境として、ディスプレイの位置を目の高さよりも低く設置し、反射光を抑えるフィルターを装着する。
厚生労働省がVDT作業者の心身の健康のためにVDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドラインを定めています。 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/04/h0405-4.html
その内容は、照明や椅子の工夫、ユーザインタフェースの設計のみならず、入力ミスを修正しやすいソフトウェア設計による緊張感の軽減などについてふれています。
<クリニックから>
この所、普及と躍進のめざましいiPadやスマートフォンは、幼児から中高生あるいは大学生まで多くの人が利用し始めています。特に幼児向けのアプリケーションソフトが豊富なipadは、操作が容易な事もあり幼児が夢中になっているようです。
このようなソフトのみならず、大きなサイズの液晶テレビ画面を使ったテレビゲームに夢中になっていると言った話も珍しくありません。
実際に私達のクリニックでもテレビゲームによりてんかん発作が誘発されたと言う例も経験しています。
光過敏性発作と言い、脳波の検査の際、光刺激を与える事でてんかんを誘発する検査がございます。
年末年始を家で過ごす機会が増え、中にはクリスマスやお正月のプレゼントとして各ご家庭の子供さんに準備をお考えのご両親には、今一度、考えていただきたいと思います。
時代の変化と共にパソコン画面を長時間見る仕事や生活は、もはや逆戻りは難しいと思いますが、自然に触れる事やお母さんと一緒に料理を作る事、絵本を一緒に読むなど、子供達が経験して欲しい事はまだあると思います。せめて子育ての力を抜くために、これらを与える事だけは避けていただきたいと思います。