日焼け (3)日焼け止め成分について
日焼け (3)日焼け止め成分について
前回は、「(2)日焼け止めの成分の目的」についてご説明しました。
今回は、日焼け止め成分そのものについて一歩踏み込んでご説明します。
(A) 日焼け止め成分について
日焼け止めの主成分には、
1) 紫外線を吸収する紫外線吸収剤(有機化学物質と
2) 紫外線を反射・散乱させて皮膚に達する紫外線量を少なくする紫外線散乱剤を組み合わせて作られています。
(1) 紫外線吸収剤 ・・・・→主にUVBを吸収する
日焼け止めに使用されている主な紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸(PABA)、カンフル、桂皮酸(Parsol MCX)、ベンゾフェノン(Oxybenzone)、ベンゾイルメタン(Parsol 1789)などがあります。
これらが紫外線を吸収した後、吸収した太陽の光エネルギーが熱に変換されるため肌への負担が大きくなります。
「日焼け止め」に含まれている化学物質が皮膚にアレルギーを誘起する原因となることもあります。つまり、紫外線吸収剤が日光過敏症の原因物質となることがある事を意味します。
ただ、肌に付けても「白浮き」しないため、好んで使う人もいます。
アトピーの方は、使用してはいけません。
紫外線吸収剤は吸収波長が決まっており、UVBを吸収するものがほとんどです。
(2) 紫外線錯乱剤 ・・・・・・→波長選択制はないがUVA防止に使われる
主に酸化チタンや酸化亜鉛が使われています。
これらが物理的に紫外線を散乱させます。
紫外線以外にも可視光線も散乱させるため白く見えます。
また、散乱効果が高く白さが目立たない伸びの良い超微粒子の酸化チタンや酸化亜鉛が開発されています。
散乱させる紫外線の波長に選択性はあまりなく、紫外線全体を散乱させるUVA防止剤として広く使用されています。
(B) 日焼け止め成分による副作用
皮膚に対する安全性は、有機化合物がより少ない紫外線散乱剤の方が高く、紫外線吸収剤は接触皮膚炎や光接触性皮膚炎のアレルギー反応を起こすと言う報告があります。
ベビー用や敏感肌用には紫外線吸収剤を含まないノンケミカル商品が多く使用されている理由はここにあります。しかしながら、せっかくの「ノンケミカル日焼け止め」にも防腐剤、香料、着色料、アルコール、石油系界面活性剤が含まれている「ノンケミカル日焼け止め」も少なくございません。
従いまして、香料・着色料・鉱物油・アルコール・防腐剤・石油系界面活性剤すべて不使用の「日焼け止め」をお勧め致します。ここでは特定の商品を紹介しませんが、検索して頂きたいと思います。