今期(2011/2012年)のインフルエンザウイルスの型は?
今期(2011/2012年)のインフルエンザウイルスの型は?
2012年3月14日、三重県保健環境保健所は今期(2011年10月17日~2012年2月26日)のインフルエンザウイルス分離・検出状況 を公表した。 http://www.kenkou.pref.mie.jp/topic/influ/bunri/bunrihyou1112.htm
上記リンクによると、インフルエンザウイルスの分離・検出を行った43件中、
A(H3) 34件(79%) B型 9件(11%)
で、B型が検出されたのは2012年1月9日以降であった。
また、型による発熱の状況で、40度以下の割合は、
A(H3) 28件(34件中76%) B型 8件(89%)
であった事が明らかにされた。 詳細は上記のリンクを参照いただきたい。
加えて、2011/12シーズンのインフルエンザワクチン株(2011年5月2日厚労省決定)は、
A型株 ・A/カリフォルニア/7/2009 (H1N1)pdm09
・A/ビクトリア/210/2009 (H3N2)
B型株 ・B/ブリスベン/60/2008
であったが、今期のワクチン株の評価はまだ示されていない。
さらに、インフルエンザワクチンは、今シーズンの供給予定量(平成23年11月11日現在)は、約5,720万回分(約2,860万本)であった。
これらの実態を踏まえて、今期のインフルエンザによると思われる学級閉鎖や学年閉鎖あるいは幼稚園での流行の原因をどのように評価しているかについては明らかにされていないが、この機会に次の点を指摘しておきたい。
- インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスによる脳症の発症リスクを減らすため、というのがワクチン接種の第一の目的です。
従いまして、ワクチン接種によりインフルエンザの感染を防ぐ事ができるほどの効果は期待せず、感染しても重症化しにくい程度とお考えいただきたい。
- ワクチン接種により軽度の発症であっても、治療薬(抗ウイルス剤、解熱剤)を完全に服用し、途中で服用を停止したり、解熱剤を服用している状態での登園・登校は控えていただきたい。
その理由は、中途半端な治療薬の服用により、ウイルスの耐性が増したり、変異したウイルスが残り、その変異したウイルスが他の人に感染することで治療薬の効きにくいウイルスができてしまう可能性があるからです。
また、仕事や勉強の遅れを気にするばかり、治療薬を服用中に登園・登校することで他人に感染を広げる危険性を生じます。また、解熱していても解熱剤の服用を止めてから、さらに二日間解熱している状態を確認してから、かかりつけ医に登園・登校の許可をもらうようにしてください。
3月16日現在でも、三重県内の学校及び幼稚園で学級閉鎖をしているところがございますので、予防を心がけてください。