子宮頚癌ワクチンについて
子宮頚癌ワクチンについて
子宮頸がんワクチン
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症します。 このHPVの感染を予防するワクチンが開発されました。
2種類のワクチンから自由に選択できます
子宮頸がんワクチンには、「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類から、 ご希望のワクチンを選択できます。 どちらのワクチンも公費で接種できますが、どちらかのワクチンを接種すると、 途中から他方のワクチンに変更することはできません。
本年度から接種を始める方(これから子宮頚がんの予防接種を受けようとお考えの方)
サーバリックスとガーダシルと言う二つのワクチンのどちらかを選んで接種することになりました。
「どちらのワクチンがよいのですか?」と言うご質問がいいので、簡単に二つのワクチンの違いについてご説明します。
- 子宮頚癌ワクチンによる子宮頸ガンの予防は、サーバリックスが国内では最初に使われ始めたワクチンです。 ガーダシルは、今回初めて使われるワクチンであるため、接種する側である私としては、 サーバリックスは使い慣れていますが、ガーダシルは初めてなので緊張します。 (実際に接種した患者さんの接種後の様態の変化を経験していないからです。)
- 子宮頚癌はヒト・パピローマウイルス16型と18型が主な原因とされています。 サーバリックス及びガーダシルの両方とも、この二つの型に対する感染を防ぐ事が出来ます。
- ガーダシルには、性器や肛門の周りに出来る尖圭コンジローマ(せんけいコンジローマ)と言うイボを防げます。 このイボの原因は、HPVの6型と11型の感染によるものだからです。このイボは癌にはなりませんし、このイボが出来ている男性との性交渉がなければうつらないので、このオマケの効果をどれだけ重要視するかが選択の決め手の一つとなるかもしれません。
どちらのワクチンを使っても大切なのは、きちんと3回接種することです。 最初に選んだワクチンを3回接種します。サーバリックスを選ばれた方は予約は不要ですが、ガーダシルを選ぶ方は、一週間前に予約の申し込みをしてください。
但し、どちらのワクチンも予防効果の持続期間は、現在のところ明らかにされていません。 加えて、HPVに対する抗体価がどれくらい高ければ、感染を防げるかについても明らかにされていません。 また、接種部位の痛みや腫れ以外の頭痛などの副作用については、個人差もあり接種との因果関係は必ずしも明らかにはされていません。
ガーダシルについての健康被害の発生状況等については、調査する計画とされています。厚生労働省の子宮頚がんワクチンに関する資料を参照して下さい。
どちらが良いかと言うご質問に関しては、現時点ではどちらとも申し上げられないという状態です。 あまり参考にはならなかったかもしれません。