ランキングで観る地方自治体8 生活の質1 地域医療に貢献する ランキングで観る地方自治体8 生活の質1 生活の質(QOL、quality of life)の定義 それぞれの人がどれほど満足して、自分らしい生活を送っているかを示すのが「生活の質、QOL」という評価で現わされています。 人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているかを示す尺度とされています。 このQOLで測る「幸福」とは、身心の健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から測られます。 またQOLには国家の発展、個人の人権・自由が保障されている度合い、居住の快適さとの関連性も指摘されます。 生活の質とは 生活の質が高いほど労働における利益率が高く、汚染指数が低く、住宅価格の購入を考慮した実験式を用いて、全体的な生活の質の評価、消費者物価指数が低く、安全性指標(高い方が良い)、ヘルスケア指数(高い方が良い)、交通通勤時間指数(低い方が良い)と気候指数(高い方が良い)から評価されています。 QOL の概念には「生活の質」と「生命の質」の二通りがあります。 「生活の質」は、日常生活における機能状態とその満足度を意味し、 「生命の質」は、自分の生きる意味、幸福感を意味するものと言われています。 従いまして、病気の治療における QOL では、この両者を同等に考える必要があるとされてきました。 ところが癌治療などでは、癌から患者の生命を護り、可能な限り生命を長く保つことを治療の第一の目標として追求するあまり、抗癌剤による副反応等により患者さんにとっては生きることに苦痛を伴うことから、「延命のための治療」が必ずしも「生命の質」や「生活の質」を高めていると言えるかどうかに疑問が持たれています。 このような背景から「生活の質」が注目されるようになりました。 そしてガン治療のみならず様々な医療の分野に限らず、介護の分野でも「生活の質」をどうやって上げていくかと言った視点が導入されつつあります。 世界における生活の質ランキング ウイキペディアが示す2005年の「生活の質指数」ランキングは、リンク先が示す「生活の質に関する9つの要因」に基づいて評価したもので、その順位は次の通りです。 1位:アイルランド 2位:スイス 3位:ノルウエー 4位:ルクセンブルク 5位:スエーデン となっており、その当時の日本に対する評価は、17位でした。 <私見1> 但し、この順位を見てわかる通り、評価はイギリスの「エコノミスト」と言う雑誌を刊行している会社の調査組織が行ったこともあり、ヨーロッパの国が高く評価されているような気もします。 ところが、2015年の評価は、以下の通りでした。 1位:スイス 2位:デンマーク 3位:ドイツ 4位:フィンランド 5位:スエーデンとなり、 この年、日本は13位、韓国は31位でした。 <私見2> いずれにしても、評価以前の生活習慣や環境、仕事と生活のバランスなど、育った国によって「好ましいと思える基準」には、違いがあると考えるなら、「日本で育った日本人がスイスやデンマークの社会環境の方が、明らかに良い。」と考えるかどうかは少し異なるかも知れません。つまり、幸福感の基準そのものが必ずしも統一された基準で評価できるかどうかは別問題であることを承知の上で、一定の基準を当てはめたと言う事ではないでしょうか。