医者を青くするもの (79)玄米11
医者を青くするもの (79)玄米11 -アミロイドβはトランスジェニック玄米のどこにある?-
前置きがなくなりましたが、早速、下記の報告についてご説明させて頂きます。
タイトル:Transgenic rice expressing amyloid β-peptide for oral immunization.
訳:「経口免疫のためのトランスジェニックイネが発現するアミロイドβペプチド」
研究者:Yoshida T1, Kimura E, Koike S, Nojima J, Futai E, Sasagawa N, 他。
公表雑誌:Int J Biol Sci. 2011 Mar 25;7(3):301-7.
研究機関:National Agricultural Research Center for Tohoku Region, National Agriculture and Food Research Organization, 4 Akahira, Shimo-kuriyagawa, Morioka, Iwate 020-0198, Japan. 農業・食品産業技術総合研究機構、農業研究センター、生命科学科、東京大学。
方法
高感度緑色蛍光タンパク質(EGFP:enhanced green fluorescent protein)、にアミロイドβ(Aβ)を結合させたものをプラスミドと言うミニ遺伝子に組み込み(下の式参照)、
このプラスミド・ミニ遺伝子を培養した玄米に導入する手順の詳細は、上記リンク先の方法に書かれています。
緑色蛍光蛋白質(EGFP) + アミロイドβ + プラスミド → EGFP-アミロイドβ組み込みプラスミド(遺伝子)
その詳細をここで説明しますと新しい用語が沢山出てきて、何のためにこの研究を始めたのかという視点がぼやけてしまいますのでここでは省略させて頂きます。
押さえておいて頂きたい重要な点は、以下の2点のみです。
1) 緑色蛍光色素-アミロイドβ結合物+プラスミド → アミロイドβが組み込まれたプラスミドを培養した玄米に導入した。つまりトランスジェニック玄米を作ります。
トランスジェニックについては、「(77)玄米9」の用語説明を参照して下さい。
2) 培養した玄米は、シャーレの中で増えていくときに、アミロイドβが組み込まれたプラスミドも玄米の細胞内で蛍光色素-アミロイドβが産生されます。
結果 -トランスジェニック玄米の蛍光顕微鏡写真-