栄養と寿命 (1)生命表
栄養と寿命 (1)生命表
厚生労働省は、2012年5月31日、生命表(完全生命表)の概況を公表した。
生命表とは
平成22年国勢調査による日本人人口(確定数)、人口動態統計の確定数(平成22年死亡数、平成21年及び平成22年出生数)を基礎資料として作成している。
平成22年の第21回生命表における平均寿命は、男79.55年、女86.30年であり、
前回の完全生命表と比較して、男は0.99年、女は0.78年上回った。
平均寿命の年次推移
戦前は50年を下回っていたが、昭和22年の第8回生命表の平均寿命は男50.06年、女53.96年と50年を上回った。
その後、男は昭和30年の第10回生命表で60年、昭和50年の第14回生命表で70年を上回り、女は昭和25-27年の第9回生命表で60年、昭和35年の第11回生命表で70年、昭和60年の第16回生命表で80年を上回った。
死亡率の推移や生存数の推移、余命年数の推移
上記については、生命表 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/21th/dl/21th_02.pdfをご覧頂きたい。
少々、付け加えておくと、死亡数(図2-1と図2-2から)のピークは、男が85歳、女が92歳であった。
寿命に影響する要因
さて、ここで寿命には、様々な要因が影響していると考えられる。
上記の戦前と戦後の比較から、主要な要因として戦争がないこと、栄養状態及び医療技術の発展などが考えられる。
これらの中で、個人が気をつけることで今すぐにでも改善できる要因は、栄養状態であろう。そこで、次回から栄養と寿命に関する最近の研究成果をいくつか紹介していきたい。