面子とプライド (5)「転ばぬ先の杖」を持つには2
面子とプライド (5)「転ばぬ先の杖」を持つには2
口(言葉)は、武器か?備えか?
イソップ童話の「太陽と北風」の話は誰もが聞いたことがあると思います。
北風が腕力を使うよりも、太陽は「相手の気持ちを考える」事で旅人が自ら服を脱ぐように考えました。このことから太陽は「相手の気持ちを考えるように頭を使え」と教えているのかもしれません。
つまり「言葉としての武器も使い方次第である」事を教えていないでしょうか。
「言葉としての武器」とは、怒鳴りたてて威圧し、あるいは大声を出して難癖をつけたり、いちゃもんをつけることではありません。
逆に、穏やかに話し、相手の面子を立てれば、人間関係には角が立たないことを示しています。・・・・要するに、「口は災いの元」だからです。
→自民党東京都連が掘った墓穴は、他の人が掘った墓穴ではなく、「自らの口」が「災いをもたらせた」結果として、「自らが墓穴を掘った」と見ることも出来るのではないでしょうか。
少なくとも相手の気持ちなど考えていなかったでしょう。
従って、「口が災い」を招くとすれば、「口を慎む」ことで災いを一つ減らせるのではないでしょうか。
すなわち、「口を慎んで災いを減らせる」なら、「口を慎む」事が「備え」であり「杖」の一つにつながらないでしょうか。
「転ばぬ先の杖」とは、自らの口を慎むことではないでしょうか。
もし自民党東京都連が「相手(小池氏)の気持ちを考えたメッセージを伝えていたなら」、たとえ都連が推薦しなかった(あるいは推薦できなかった)としても、少なくとも墓穴まで掘るには至らなかったのではないでしょうか。
何も持たないことが謙虚なヒトをつくるのではないでしょか
ヒトは、様々な力や能力、権力あるいは経験があるからこそ、「自らは大した者だ」と思い上がるのではないでしょうか。
従って、面子や誇りを持たないことは「容易ではありません」。
では、どうやってそのような何も持たないヒトを見いだすことが出来るのでしょうか?
その答えは、「一年の計 (7)一人の思いが社会を動かせる」の「最も小さい者」ではないでしょうか。
また、たとえ対する相手との意見や考えが異なっていたとしても、相手の立場や気持ちを考えた言葉であったなら、少なくともその相手と敵対する関係にまでは至らないでしょう。
「転ばぬ先の杖」を持つには
力を誇示する者は、すでに自らの力に酔い、力を見せつけ、やがて力に溺れるでしょう。
なぜなら、「能ある鷹(たか)は爪を隠す」と言いますので、「能が無い鷹(たか)は、爪を隠さない」事を示しています。
・・・・このことから「口を慎まない者は、すでに自ら”能(脳)がない”ことを表明している」ようなものです。
上に述べた「最も小さい者」であり続けることは容易ではありませんが、傲慢さを排除し、何も誇らず、口を慎むことで、少なくとも自ら墓穴を掘ることは避けられるでしょう。
さらに相手の気持ちや立場を考えた言葉は、自分の杖となるだけではなく、相手にとっても「太陽の日差し」となり、互いの関係をよりよい方向へ導く可能性を示すでしょう。
そして何よりも、自ら墓穴を掘る事には至らないはずです。
・・・・こうして自らの杖をしっかりと携えつつ日々歩みたいものです。
・・・・これだけ書いておいて、今更「口を慎もう」などと言える「立場」ではありませんが・・・。
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