床ずれ (4-1)体圧分散マットレス
床ずれ (4-1)体圧分散マットレス
今回は、体位変換のためのマットレスについてご紹介させて頂きますが、その種類が多いことから、最初に「体圧分散寝具の種類」の概要についてご説明させて頂きます。
次に、「体圧分散マットレスの選択方法」について述べますが、多くはリンク先の引用です。
体圧分散寝具の種類 ・・・リンクしてます。
上のリンク先の「体圧分散寝具の種類はどんなものがあるの?」には、次のように説明されています。
体圧分散寝具は、ヒトの身体には凹凸(生理的彎曲)があるため、身体と寝具との接触領域に制限が加わります。
この時、寝具に身体を沈めたり、包んだりしますが、経時的に接触部分に加わる圧を調整しようとするものを体圧分散寝具と言います。
このような体圧分散寝具は、使用方法・素材・機能の3要素により分類されます。
上記の次に書かれている使用方法からみた体圧分散寝具の分類では、特殊ベッド、交換マットレス、上敷マットレス、リバーシブルマットレスがあり、沈み込みが大きい順は、特殊ベッド>交換>上敷・リバーシブルとなります。
体圧分散用具は、どのように選択する? ・・・以下の内容は、リンク先「Q02」の引用です。
体圧分散寝具の選択基準は、以下の通りと説明されています。
1) 自力で体位変換ができるか否かで、体圧分散寝具の素材を決定します。
a)自力体位変換が「あり」の場合は、沈み込み等による可動性を妨げない素材(例えば、ウレタンフォーム)を選択します。
b)自力体位変換能力が「なし」の場合は、エア等の素材を選択します。
2) 次に、日本人に特異的な要因としてあげられる骨突出の有無により、体圧分散寝具を選択します。
a)骨突出「あり」の場合には、二層式エアセルマットレスが有効とされています。
さらに、頭側拳上を45度以上にする場合が「ある」時には、底付き防止と共に姿勢保持機能がある厚み10cm以上の体圧分散寝具を選択するとなっています。
b)骨突出「なし」の場合には、自立体位変換能力を評価します。
これらの体圧分散寝具の選択フローチャートを下図に示します。
下の図は「褥瘡予防・管理ガイドライン」に示されていると説明されていますが、実際には「高木良重, 豊原敏光:当院独自で作成した体圧分散寝具選択基準の活用と褥瘡発生状況の変化. 褥瘡会誌,10(1):39-43, 2008.(レベルⅣ)」くらいしか、体圧分散寝具に関する調査報告は見当たりませんので、あくまでも参考程度として下さい。
その理由は、どのようなマットや介護用の電動ベットを利用しても、体位変換なしに褥瘡を防ぐことは出来ないからです。
また、床ずれ防止用具の選び方については、床ずれの状態と利用可能なマットレスの状態の一覧なども参考にして下さい。
<用語説明> ・・・上の図中で使われている用語の説明
頭側挙上(とうそくきょじょう)とは、仰臥位のときのベッドの上半身部分を挙上すること。
引き金要因とは、「体圧」「湿潤」「ずれ」の3項目を指し、これのいずれかに問題が発生している場合には、引き金発生と判断します。
前段階要因とは、患者が普段からもっている要因で、「自力体位変換不可」「骨突出あり」「栄養状態悪い」の3項目。引き金要因は「体圧」「湿潤」「ずれ」の3項目。
さらに上の図で使われているアセスメント(評価)には、様々な評価方法がありますが、これらが実際どのように運用されているかについては、総合病院の皮膚・排泄ケア認定看護師にお尋ね下さい。
他にも、体圧分散マットレスの選択・・・・リンク先24ページ。
このリンク先は「皮膚・排泄ケア認定看護師」がまとめた実際の創傷管理の実際の様子がわかります。
なお、具体的なマットレスについての説明は、単にメーカーの説明を記載するだけとなりますので、割愛させて頂きます。
関連情報
国民生活センターで「介護ベッド」について検索しますと、リンク先の通り「介護ベッド」による事故もございます。
・・・どのような事故が発生したかについては、上のリンク先を参照して下さい。