女性の喫煙 まとめ
女性の喫煙 まとめ
女性の喫煙
下記の報告から、今後増大すると予測される女性の喫煙に伴うガン死亡リスクをご紹介させて頂きましたので整理しておきます。
The 21st century hazards of smoking and benefits of stopping: a prospective study of one million women in the UK
訳:「21世紀における喫煙の危険性と禁煙のメリット:英国女性100万人の調査研究」
研究者:Kirstin Pirie, Richard Peto, Gillian K Reeves, Jane Green,他。
研究機関:Cancer Epidemiology Unit, University of Oxford, Oxford, UK
Clinical Trial Service Unit and Epidemiological Studies Unit (CTSU), University of Oxford, Oxford, UK イギリス・オックスフォード大学ガン疫学部門。
公表雑誌:Lancet. 2013 Jan 12; 381(9861): 133–141.
(3)一日の喫煙本数及び喫煙開始年齢と総死亡リスク
・・・・・・・喫煙本数が多く、喫煙年齢が低いほど、総死亡リスクは禁煙者に比べて高い
(4)喫煙者の死亡リスクが高い疾患は何か?
・・・・・・女性の喫煙による死亡リスクの高い疾患のベスト3は、慢性肺疾患、肺ガン、大動脈瘤。
(5)一日の喫煙本数と疾患別死亡リスクの関係
・・・・・・禁煙者の各疾患リスクを「1」として、慢性肺疾患、肺ガン、冠状動脈性疾患、脳血管疾患の相対的リスクを示す。
(6)喫煙を辞めた年齢による総死亡リスクと肺ガン死亡リスクを比較
・・・・・・喫煙者が喫煙を辞めた年齢により総死亡リスクと肺ガン死亡リスクが禁煙者あるいは現在の喫煙者と比較した結果、
40歳(35〜44歳、平均39歳)を越えてから喫煙を辞めても、禁煙者に比べた総死亡リスクは1.2倍高いという結果が示されました。
25歳未満(平均年齢22歳)までに喫煙者が禁煙した場合でも、肺ガン死亡の相対的リスクは、禁煙者に比べて1.84倍高い結果が示されました。
(7)60歳以降の年間死亡率の比較
・・・・・・喫煙者が60歳を越えてから年間の死亡率は、10年毎に約2倍になることから、90歳時点では喫煙者は生存を期待できず、禁煙者は半数近くが生存できる可能性が期待されます。
<まとめ> ・・・・この内容は、上記(7)で掲載した内容です。
上のタイトルに示した報告から次の事が明らかにされています。
1) 喫煙者はより若い時点で喫煙を辞めることで、多くの疾患で死亡リスクを減らすことが期待できそうです。
2) そして、喫煙者が60歳を越えてからの年間死亡率は、禁煙者に比べて10年毎に約2倍になることから、90歳時点では喫煙者は生存を期待できず、禁煙者は半数近くが生存できる可能性が期待されます。
3) 当たり前のようですが、喫煙者は一日の喫煙本数を減らし、喫煙習慣を一年でも早く停止する事で寿命を伸ばし、健康状態をより良い状態で維持できることが期待されます。
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