健康に暮らせるのはいつまでか　（３）実態調査に基づく健康寿命

実際の健康寿命算定結果

それでは、実態調査に基づく「健康寿命の算定結果」を見ていきましょう。

都道府県の実態調査に基づいた厚生労働科学研究の健康寿命のページの中の「健康寿命の算定結果（平成22年）（エクセルファイル、0.01 MB）」ファイル中の「活動制限－全国推移シートの平成22年の部分のみを抜粋すると、以下のようになります。

上の表は、上記リンク先から抜粋したものを定年年齢、健康寿命期間、平均寿命までの不健康期間の三つに分けて表にしました（小数点以下は切り捨てています）。

2013年からの定年を65歳と仮定した場合、６５歳で定年を迎えてから平均寿命までの期間を14年として現していますが、これは男性の場合です。上の表では、定年後の生存期間は14年であることを意味します。

調査結果は2010年時点ですが、定年を６５歳と仮定した場合には、男性の健康寿命は6年、その後の平均余命までの8年間は自立した生活が困難となり、家族や介護保険による生活介助が必要となることを示しています。　こうしてみると健康で自立した生活は、定年後あっという間に終わってしまいそうですね。

同様に女性の場合は、65歳まで頑張って働き続けたとすると、健康寿命期間は9年、不健康期間は13年でした。

（２） 健康寿命の算定方法の指針 で示した健康寿命期間とは随分かけ離れています。

いずれにしろ、上記の数値はあくまでも平均的な数値ですので、個人差も少なくありません。また、なによりも今後の生活習慣や食生活あるいは定期的な検診を受けることで病気の早期発見や早期治療も変わってきます。

何となく、定年後に健康で過ごせる期間が短そうだという事に気づかされたと思います。そこで、次回は独断的ですが「健康に暮らせるのは何歳までか」のこれまでの情報に基づいた結論と私見のまとめを述べさせていただきます。