オゾン まとめ
オゾン まとめ
(1)健康に及ぼすオゾン層の役割 ・・・オゾン層の破壊が及ぼす健康被害について。
(2)環境に及ぼすオゾン層の役割 ・・・環境破壊と温暖化の関係。温室効果ガスが温暖化をきたす機序。
(3)オゾンの除菌メカニズム ・・・・オゾンの効果の中で除菌のメカニズムについて
(4)薬物テロや廃炉におけるオゾン利用と殺菌力 ・・・化学テロや生物兵器テロで使用される可能性の高い毒物や細菌に対するオゾンの無毒化、除菌力をご紹介しました。
(5)オゾンの脱臭・消臭メカニズムと脱臭力 ・・・オゾンの効果の中で脱臭・消臭メカニズムについて
(6)オゾンによる食品の除菌と脱臭 ・・・食品の除菌だけでなく、調理器具や調理環境の除菌や脱臭にも利用されています。
(7)家庭用オゾン発生装置の安全性 ・・・国民生活センターの調査報告からご紹介させて頂きます。
(8)オゾンによるノロウイルス対策1・・・研究の背景、ノロウイルスの培養と保存、オゾンの生成と分析までをご説明させて頂きました。
(9)オゾンによるノロウイルス対策2 ・・・オゾンによるノロウイルス暴露実験、その後の残存オゾンの測定、暴露後のノロウイルスの活性(力価)の測定法3つ(プラークアッセ-、二つのRT-PCR法)についてご説明させて頂きました。
(10)オゾンによるノロウイルス対策3 ・・・pH7.0で、20℃と5℃でのオゾン処理されたノロウイルスの活性を比較した結果をご紹介しました。
(11)オゾンによるノロウイルス対策4 ・・・pH5.6で、20℃と5℃でのオゾン処理されたノロウイルスの活性の比較した。
上記の「オゾンによるノロウイルス対策」に関する(8)〜(11)をまとめますと、次のように整理できます。
a)オゾンナノバブル水がpH7.0及び5.6とそれぞれ20℃でも5℃の条件下でも、マウスノロウイルスの99%以上が2分以内に1mg / Lのオゾン処理によって不活性化された。
b)pH7.0でのオゾン処理に比べ、pH5.6 での処理によりノロウイルスはより不活化され、20℃での処理よりも5℃での処理の方が不活化の程度はより大きかった。
c)オゾン処理後のノロウイルスの活性の評価は、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)よりも、プラーク形成法によるウイルス活性の評価が最適であった。
(12)オゾンナノバルブ水 ・・・オゾンガスをナノサイズの気泡にすると、電解液中で6ヶ月以上安定状態を保つことが可能となりました。
(13)オゾンナノバルブ水の歯周病菌に及ぼす影響 ・・・・ 50mg/L のオゾンナノバルブ水(NBW3)30秒で、口腔内の歯周病原因菌である P.ジンジバリス と アクチノマイセテムコミタンス に対する殺菌効果が見られた結果をご紹介しました。
(14)トリトンX-100とクロルヘキシジンの口腔細胞に及ぼす影響 ・・・口洗剤としても使用されているクロルヘキシジンジグルコン酸の暴露による50%生存率は、歯肉細胞株(EpiGIN-100 )で約10.8時間、また粘膜細胞株(EpiORL-200 )では約8.4時間でした。
(15)オゾンナノバルブ水の口腔細胞に及ぼす影響 ・・・凍結保存状態のオゾンナノバルブ水(NBOW)を解凍後、25℃及び4℃で保存した場合のオゾン酸化還元電位を測定し、4℃で保存した場合は、一週間後でも90%以上のオゾンが残存し、4週間後でも65%のオゾンが保存されていた。
上記(12)~(15)の結果から、オゾン・ナノバブル水は歯周病菌を急激に死滅させる一方で、歯肉細胞株及び粘膜細胞株には毒性を示さないことから、口腔内歯周病予防のための口腔内洗浄に有効と考えられます。
************以下の内容は異なる研究報告についての説明です***********
(16)オゾンナノバルブ保存液の殺菌効果 ・・・凍結保存状態のオゾンナノバルブ水(NBOW)を解凍後、25℃及び4℃で保存した場合のオゾン酸化還元電位を測定した。その結果、4℃で保存した場合は、一週間後でも90%以上のオゾンが残存し、4週間後でも65%のオゾンが保存されていた事をご紹介しました。
(17)オゾンナノバルブ保存液の残存オゾン濃度 ・・・凍結保存されたオゾンナノバブル水を4℃と-20℃で1年間保管後の残存オゾン濃度を調べた結果、
一年間4℃で保存されたオゾンナノバブル水中の残留オゾン濃度が 0.34μg/ mlで、は、-20℃で一年間保存されたオゾンナノバブル水の残留オゾン濃度が、3.68μg/ mlであった事を示しました。
(18)4℃で一年間保存したオゾンナノバルブ水の殺菌効果 ・・・一年間4℃で保存したオゾンナノバブル水の大腸菌に対する殺菌活性について検討した結果、4℃で一年間保存したオゾンナノバブル水の効果は、ほとんど期待できません。
(19)-20℃で長期凍結保存したオゾンナノバルブ水の殺菌効果 ・・・-20℃で長期凍結保存したオゾンナノバブル水の殺菌効果を検討し、オゾンナノバブル水を-20℃で保存すると、3ヶ月保存までは、オゾンの大腸菌コロニー形成に対する殺菌活性を維持でき、一年間保存後も約90%の活性が保たれていたこと考えられます。
(20)長期凍結保存したオゾンナノバルブ水の酸化還元活性 ・・・凍結融解を繰り返したオゾンナノバブル水の酸化還元電位(レドックス電位)を調べたところ、市販のオゾンナノバブル水の使用後、-20℃で1~3ヶ月間程度の凍結でも活性が失われないだけでなく、再凍結しても2~3回の凍結融解でもオゾンの活性は保持できると考えられます。
<参考情報>
このサイトの「カビ毒」のシリーズの中でも、ブラジル産ナッツのカビとカビ毒の処理、及び歯周病の原因となるカビの一種であるカンジダを感染させたラットに対する汚染処理でも、オゾン利用の有効性が示されました。