オゾン (17)オゾンナノバルブ保存液の残存オゾン濃度
オゾン (17)オゾンナノバルブ保存液の残存オゾン濃度
前回の「(16)オゾンナノバルブ保存液の殺菌効果」では、凍結保存状態のオゾンナノバルブ水(NBOW)を解凍後、25℃及び4℃で保存した場合のオゾン酸化還元電位を測定しました。
その結果、4℃で保存した場合は、一週間後でも90%以上のオゾンが残存し、4週間後でも65%のオゾンが保存されていた事をご紹介しました。
今回は、下記の報告から、凍結保存されたオゾンナノバブル水を4℃と-20℃で1年間保管した場合の残存オゾン濃度を調べた結果についてご説明させて頂きます。
タイトル:Microbicidal Effects of Stored Aqueous Ozone Solution Generated by Nano-bubble Technology
訳:「ナノバブル技術によって生み出された貯留オゾン水溶液の殺菌効果」
研究者:MINEAKI SEKI, TATSUYA ISHIKAWA, HIROSHI TERADA, and MASAYUKI NASHIMOTO
研究機関:Research Institute for Healthy Living, Niigata University of Pharmacy and Applied Life Sciences, Niigata, Japan
公表雑誌:In Vivo. 2017 Jul-Aug; 31(4): 579–583.
方法2 オゾンナノバブル水およびオゾン濃度測定
市販のオゾンナノバブル水(NBOW、NAnO 3 、オプトクリエーション)を使用した。
このオゾンナノバブル水は凍結状態で配送され、一度解凍後に小分けして4℃及び -20 ℃で凍結保存した。
オゾン濃度は、4-アミノアンチピリンを使った酸化還元電位を測定することによって測定し、凍結前のレドックス電位(酸化還元電位)を100%とし、凍結期間後に解凍した際の酸化還元電位を相対的に評価した。
レドックス電位(Redox potential、酸化還元電位)とは
酸化還元電位(レドックス電位)とは、酸化還元反応系における電子のやり取りの際に発生する電位を指しており、物質の電子放出のしやすさ、あるいは受け取りやすさを定量的に評価する尺度です。
単位はボルト(V)を用い、電極電位の基準には以下の半反応式で表される酸化還元反応を用いる。
なお、酸化還元電位の基礎的なことは、こちらのサイトを参照して下さい。
また、4-アミノアンチピリンとオゾンの反応による酸化還元電位の測定法については、こちらが解りやすいと思います。
そして実際の酸化還元電位計は、こちらにいくつも紹介されています。

(但し、解凍後のオゾン濃度は、明記されていないように思われますので、4℃及び−20℃で一年間保存後に、どの程度オゾン濃度の低下があったのかについてはわかりません。)