寒いときの運動 (4)冬の運動の注意点
寒いときの運動 (4)冬の運動の注意点
冬の運動の注意点
冬は寒さのため、体温の発散を防ごうと血管が収縮し、血圧が上がりやすいため、心臓への負担が大きくなります。
特に、暖かい室内から寒い屋外へ移動した際の血圧の急激な変動で、心臓の血管は過剰に収縮し、心筋梗塞の原因となることもあります。
また寒さで筋肉も収縮して硬くなり、柔軟性が低下するため、急激な運動は、筋肉や靭帯、腱などの損傷も起こしやすくなります。
これらのことから、寒い冬の運動は、気温の変動が少ない屋内で行ない、屋外での運動は、朝・夜の時間帯を避け、できるだけ日中の日が射す暖かい時間に、十分な防寒で寒冷刺激の影響を少なくしましょう。
また運動前にはストレッチや体操などの準備運動をしっかりと行い、身体を温めて筋肉の柔軟性を確保することが大切です。
冬の運動の汗の対処
冬場は空気が乾燥していますので、気づかない間に身体から水分が失われやすい環境です。
夏は汗をかくことで水分が体から失われていることに気づきやすいですが、冬は汗をかきにくいため、水分不足になっていることに気づきにくく、運動する際も水分摂取を怠りがちです。
冬場でも、身体の水分は失われていますので、こまめな水分補給を行いましょう。
特に高齢者や高血圧などの持病がある方は脱水を起こしやすいため、意識して水分摂取を行なうことが大切です。
寒い冬の屋外では、汗で湿った衣服を着たままにしていると、体熱が奪われて身体を冷やしてしまいます。
汗をこまめに拭き取ると共に、運動後は身体を冷やさないよう屋内に入ってから汗を拭き取りましょう。
冬の運動の服装
運動で身体が温まってだんだん暑くなってきますので、脱ぎ着をして体温調節をしやすいように薄手のものを何枚か重ねて着るような服装を選びましょう。
インナーは吸汗速乾素材のものを選び、汗で身体が冷えないように工夫をしましょう。ウインドブレーカーのような風を通しにくい衣類を着用し、帽子、手袋、靴下、タイツ、レッグウォーマー、ネックウォーマーなどの小物を活用して防寒対策を行いましょう。