かかりつけ医 (1)「かかりつけ医」とは
かかりつけ医 (1)「かかりつけ医」とは
かかりつけ医とは
東京都医師会による「かかりつけ医」とは、病気になったとき、真っ先に相談したいお医者さんです。
そのためにも、予防も含めて普段から、気軽に何でも相談できる関係を築くことが大切です。
適切な医療を望むとき、「かかりつけ医」の診療や相談は、大変心強いものです。
個人で大病院を直接訪ねる前に、「かかりつけ医」と相談し、(どこの病院のどの診療科で、どの先生がより適切かなど)焦点を絞って大病院を紹介してもらうことで、より効果の高い治療へとつながります。
国や日本医師会では、かかりつけ医を次のように定義しています。
何でも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。
つまり、単に病気の診療をするだけでなく、
地域の医療機関と連携がとれており、介護制度や福祉行政との間を橋渡しできる総合的な地域における福祉対応能力を有することが求められています。
特に高齢者が患者の場合は、複数の疾病を他の医療機関と連携し、介護や福祉行政の必要性に応じた連携と対応が求められるのではないでしょうか。
・・・従いまして、専門医としての診療能力以上に、大病院、専門医や介護・福祉行政との仲介が出来るマネージメント能力が求められているように思います。
言い換えるなら、小さなパソコンであっても、プリンターやデジカメ、スキャナー、USBメモリーなどのデバイス機器と連携できるでデバイスドライバーの役割ではないでしょうか。
かかりつけ医の必要性
かかりつけ医を持つことが推奨される背景には、医療の効率化を図るため、診療所のような小規模医療機関と大病院の役割を明確に区別することにあります。
それぞれの医療機関の役割分担をはっきりさせることで、大病院は重傷な患者さんや難病の患者さんの診療により重点的に機能を発揮してもらうことです。
そのためには、軽症な患者さんや状態が安定している慢性疾患の患者さんには、診療所が対応し、重大な疾病の可能性が現れた時点で、これまでの経過情報と共に、かかりつけ医から専門的治療を受けられる大きな病院を紹介・受診して頂き、治療を終えて病状が安定したらまたかかりつけ医に戻るという仕組みです。
・・・こうすることで、大病院における待ち時間短縮と重症患者さんや難病の患者さんの治療により集中した診療を行う仕組みが医療における効率化と考えられているからです。
あなたのかかりつけ医はどうでしょうか?
現在、あなたが最も訪れる医院の先生は、上記のようなかかりつけ医としての機能や役割をにない、他の医療機関との連携や紹介に気持よく応じていただけておられるでしょうか?
また、あなたのご家族や貴方ご自身の介護の相談で、地域包括支援センターや役所との手続きについて相談できる関係でしょうか?
加えて、かかりつけ医の診療範囲を超えた疾病についても相談できる関係が出来ておられるでしょうか?
あなたのかかりつけ医がこれらの相談に応じ、あなたにとって頼れると思っておられるかどうかをこの機会にご確認いただきたいと思います。