在宅酸素療法で火災による死亡
在宅酸素療法で火災による死亡
厚生労働省は2012年12月19日、在宅酸素療法を実施している患者居宅で発生した火災による死亡事例を2例追加公表した。
過去の「重篤な健康被害事例について」はリンク先を参照して下さい。
在宅酸素療法とは
体の中に酸素を十分に取り込めない患者様に対して、ご自宅で酸素吸入をする治療法です。
呼吸機能の低下により血液中の酸素が不足するために高濃度の酸素を吸う必要があります。
酸素が不足すると
酸素が不足しますと単に息苦しいだけではございません。
血液中の酸素が不足したままの状態が長引くと、肺以外の臓器に負荷がかかり、高血圧や心不全、脳卒中、狭心症、急性心筋梗塞などの合併症を引き起こす危険があります。
注意点
酸素濃縮装置、液化酸素及び酸素ボンベは、適切に使用すれば安全な装置ですが、酸素は燃焼を助ける性質が強いガスですので、これらの装置には火気を近づける事は大変危険です。
実際、在宅酸素療法を受けている患者様が、喫煙などが原因と考えられる火災により死亡する事故が繰り返し発生していますので、次の点にご注意下さい。
- 在宅酸素療法を受けている患者様やそのご家族の方は、酸素吸入時にはたばこを吸わないで下さい。
- 酸素を吸入している患者様ご自身は、ストーブから2メートル以上離れて下さい。
- 酸素濃縮装置、液化酸素及び酸素ボンベも火気から2メートル以上離れたところに置き、消化器も備えておきましょう。
ここで言う火気とは
ガスや灯油ストーブのみならず、台所のガスコンロ、ローソク、線香、タバコなどです。季節的には、夏の花火も気をつけて下さい。
IH調理器、食洗機、電気炊飯器、電子レンジは大丈夫です。
過去にこのサイトで扱った「在宅酸素」に関する情報は、以下のリンク先を参照して下さい。