サルコペニア (2)診断
サルコペニア (2)診断
6mの歩行テスト、筋肉量の測定、握力の測定結果によってサルコペニアかどうかを判断する欧米人向けのサルコペニア診断が最初に確立されました。
筋肉量の測定には、骨粗鬆症の判定にも使われるX線照射による方法、または微弱電流を身体に流し、電気抵抗で測定するBIA法(生体電気インピーダンス法)が推奨されています。
欧米人とアジア人の骨格は異なるため、日本人の体格でも対応できるアジア人特有の診断基準は、下図のようものです。
筋肉量の測定法
筋肉量の減少を評価する方法には、以下の3つの方法がございます。
1)二重エネルギーX線吸収法(DXA法)・・・放射線(X線)を利用する方法で体重を骨量、体脂肪量および除脂肪軟部組織の3成分に分類することができ、これにより筋肉量を計測します。
2)簡単なインピーダンス法(BIA法)・・・身体組織の電気抵抗値を計測することにより筋肉量を求めます。
このインピーダンス法は体組成計として市販されています。
サルコペニアの判定基準 ・・・SMI:男性6.87kg/㎡、女性5.46kg/㎡以下。
上記の運動機能分析装置 ザリッツ BM-220 を使いますと、筋肉量だけでなく、骨格筋量指数(Skeletal Muscle Mass Index,SMI)として以下の判定基準の指標が得られます(上図のリンク先18ページ)。
サルコペニアの判定基準 ・・・骨格筋量指数(Skeletal Muscle Mass Index,SMI):男性6.87kg/㎡、女性5.46kg/㎡以下。
3)BMIと腹囲、年齢、握力などから求める方法。
四肢骨格筋肉量(skeletal muscle mass index : SMI)の推定式とサルコペニアの判定(真田による、2010年)
男性:SMI(kg/㎡)=0.326 × BMI – 0.047 × 腹囲(cm)-0.011 × 年齢(歳) + 5.135
女性:SMI(kg/㎡)=0.156 × BMI – 0.044 × 握力(kg)-0.010 × 腹囲(cm) + 2.747
次回は、治療と予防についてご紹介させて頂きます。