人生の引き際 (2)フランス人の生き方
人生の引き際 (2)フランス人の生き方
視点を変えれば
日本人の老後に対する考え方に対して、「60歳からを楽しむ生き方 フランス人は「老い」を愛する 」
上記の他にも、フランス人の価値観の違いを示す著書には、
「フランス人は仕事に振り回されない」や、
「好きなことだけで生きる~フランス人の後悔しない年齢の重ね方」、
「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」など、
フランス人の楽観的な生き方に気付かされます。
他方、フランス人は老後を楽しみに生き、好きなことをやり、お金がなくても日本人ほど深刻には受け止めていないのかも知れません。
要するに、建前で生きる日本人に対して、本音で生きるのがフランス人をはじめとするのがヨーロッパの諸外国人のように思われます。
その理由は、ヨーロッパでは多言語、他民族が共存している社会ですから、文化の違いを日々の生活の中で乗り越えていかなければ共存できません。
その結果、解らないこと、理解できないことに対しては、キチンと解るように説明を求めます。
・・・・こうして互いを理解しなければ「争い」を避けられない歴史を背負っていますので、「平和で自由」こそが最も大切と考えているのではないでしょうか?
他方、日本人は解らないことがあっても、解ったふりをしたり、解らなくても容認しようとしますので、当然、表面的な人間関係に陥りがちです。
その結果、他者と理解し合える関係の構築は難しいと考えて、「他者との付き合いを表面的な関係」のままの方が争いにならず無難と思っているのではないでしょうか?
「自由と平和な社会」と「争いのある社会」
上記のような考え方の違いに基づいて、老後や終末期を過ごすとき、「自由で平和な社会」で過ごせるなら、少なくとも「争いのある社会」で「危険を感じながら」過ごすよりも安全で、安心できることは、何よりも良いことであることに疑いの余地はありません。
このことから、フランス人に限らず、多くのヨーロッパの人々は、日本社会に憧れているのかも知れません。
他方、日本人にとって、「安全」、「安心」、そして「争いがない」ことは、他者と深くかかわりすぎなければ、当たり前の社会であることを前提としているように思います。
その結果、終末期を安心、安全な社会で過ごせることは、争いがなく平和な環境であれば「死を迎えること」は避けられないことであっても自然に身を委ねられるのかも知れません。