新型コロナウイルスに対する治験情報20200412
新型コロナウイルスに対する治験情報20200412
新型コロナウイルスに関する感染症の広がりばかりが、日々、新聞をはじめとするメディアで報じられています。
しかしながら、ただ流行が治まることだけを願っていても、それは単にウイルスに期待しているだけです。
急がなければならないことは、感染の拡大を押さえ込むと同時に、治療法や予防法の確立です。
そこで今回、新型コロナウイルスの治験情報を調べてみました。
治験情報の検索1
医薬品情報データベースで検索したところ、「COVID-19(コロナウイルス感染症)患者を対象としたファビピラビルの有効性及び安全性の検討」が富士フイルム富山化学株式会社により申請されていました。
上記リンク先、右端の閲覧をクリックしますと、試験のフェーズは3であることから、「その薬剤をコロナウイルス感染患者を対象として、有効性の検証や安全性の検討を踏まえながら、一定規模で有効性を証明する事を主な目的としている」と考えられます。
また、IRB(治験審査委員会の略称)が「医療法人社団 東京巨樹の会 東京品川病院 治験審査委員会」 であることから、同病院が中心になって治験が勧められていると思われます。
治験情報の検索2
上記の情報は、製薬メーカーでもある富士フイルム富山化学のサイトにも掲載されています。
上記サイトの上の方にある「ファビピラビル」の右側をクリックしますと、臨床試験の目的、フェーズ及び試験対象者が上の医薬品情報データベースの内容とも一致していることが解ります。
メディア情報
加えて、2020年4月3日の日本経済新聞に「アビガン」治験の詳細明らかに 6月末にも終了 と言う記事が掲載されています。
そして4月7日付けの同紙は、海外に100万ドル(1億円超)の緊急無償資金協力を検討していることが報道されています。
やや浮き足立っているようにも見えるが、同じ4月7日夜、「安倍首相はがすでに120例の投与が行われていることに触れながら、観察研究下で希望する患者さんへの使用を拡大できるよう「アビガンの備蓄量を現在の3倍、200万人分まで拡大する」と明言しています。
その理由は、新型コロナに対する治験がすでにアメリカと中国で始められている「レムデシビル」に遅れをとらないようにとの焦りも感じられます。
なお、レムデシビルについては、国立国際医療研究センターも治験に参加しているらしい。
その一方で、アメリカではワクチン開発も進められている様子が伺えます。
日本をはじめとする経済先進国により進められる新薬開発で、医療環境の整わない発展途上国にまで医療技術の恩恵は届けられるのだろうか気になるところです。
なぜなら、日本だけが安全な国であることはもはや考えられないからです。
・・・すでに国際社会が相互に依存関係にあり、限られた地域の問題が世界規模にまで広がってしまっているからです。