新型コロナウイルス対策としての家庭内消毒 (7)純石けん分
新型コロナウイルス対策としての家庭内消毒 (7)純石けん分
純石鹸とは
純石鹸とは、石鹸の種類を示すことばではなく、石鹸に含まれている「石鹸分」、「石けん成分」を意味するこもので、具体的には、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムのことです。
そして石けんに含まれている石けん成分の割合を純石鹸率と言います。
石鹸分とは、脂肪酸(オレイン酸やリノール酸などの天然の物質)にナトリウムやカリウムなどが結合した脂肪酸アルカリ塩を「石鹸」と呼んでいます。
この石鹸は界面活性剤として機能し、油や汚れを落とします。
合成洗剤も同様ですが、石けんが天然油脂(米ぬか油、牛脂を構成する脂肪酸)から作られるのに対し、合成洗剤は石油から作られます。
石鹸も合成洗剤も、これらの界面活性剤は一般に洗剤と呼ばれます。
石鹸には脂肪酸アルカリ塩以外の物質も含まれています。
・・・・水分、油脂成分、洗浄能力を上げるための添加剤、保存料、香料、酸化防止剤などです。
無添加石けんとは主に、保存料、香料、酸化防止剤などを含まない石けんを指しています。
界面活性剤である脂肪酸ナトリウムの殺菌力
製品評価技術基盤機構は、2020年6月26日(金)「新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について」を公表しました。
・・・この報告により、界面活性剤、及び一定の濃度以上の次亜塩素酸水が、新型コロナウイルスの消毒に対して有効であることが確認されました。
上のリンク先を参照頂きますと、中程に次の項がございます。
(1)界面活性剤は次の9種を有効と判断しました。
(2)次亜塩素酸水は、以下のものを有効と判断しました。
上記の項を見ていただきますと、どのような界面活性剤が有効であるかが示されています。
さらに、効果が確認された界面活性剤を含む洗剤等のリスト及び家庭用洗剤を使って身近なものを消毒する際の動画 が示されていますのでご覧ください。
なお、上記の「効果が確認された界面活性剤を含む洗剤等のリスト」を開き、「純石けん成分」を検索しますと、次のような洗剤が新型コロナウイルスの消毒に有効であるかが解ります。
・・・・バスマジックリン、うるおい台所石けん、しっとり台所石けん、ヨシミ石けん㈱の無添加食器洗い石けん、無添加台所用石けん、白い布巾洗い、他。
新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価 ・・・リンクしてます。界面活性剤による消毒方法について
上のリンク先16~18ページの「新型コロナウイルスによる検証試験」によれば、界面活性剤の消毒効果は次の通りでした。
<上の表から解ること> ・・・純石けん分についてのみご説明します。
1) 脂肪酸カリウム、脂肪酸ナトリウム共に、0.24%で5分消毒することでも99%未満の感染価減少率が確認されています。 ・・・・石けんで手洗いすれば、新型コロナの消毒になりそうです。
関連情報 新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が含まれている製品リスト ・・・日々更新されています。