今年の年賀状から (2)進学の目的と卒業後の仕事
今年の年賀状から (2)進学の目的と卒業後の仕事
(2)進学の目的と卒業後の仕事
前回に引き続き、仕事の能力や意欲と仕事に対する考え方が、仕事を離れてからの生活スタイルとどのような関係があるのか考えてみました。
考え方の視点
「なぜ山に登るのか?」、「なぜ進学するのか?」、「なぜ今の仕事を選んだのか?」の選択における考え方の癖から帰納的?に「定年後のセカンドライフの選択の仕方」について探ってみようと思います。
さて、今回は「なぜ山に登るのか?」から始めましょう。もちろん私の独断的思索に過ぎません。
「なぜ山に登るのか?」
あ) 「何故山に登るか?」と聞かれた時、そこに山があったからと言うのは、登ることが目的であっても、登った後のことは考えていないのであろう。 こういう人は、また同じように次の山に登ればいい。
い) しかし中にはもっと大きな山を登る目的の前に、目の前にある山で訓練をしておこうと考える山登りもあるだろう。
「なぜ大学に入ったのか?」
う) 次に山を受験に例えるなら、「なぜ大学に入ったのか?」と言う質問になる。そこに大学がったからとは余り言わないが、目の前の山に登ったように大学に入ったなら卒業後のことはあまり考えていなかったのであろう。 そのため目的が希薄なままサークル活動に楽しみを見い出してはいても、入学後に大学に入った目的をほとんど意識していなかったのではないだろうか。 結果として、大学生活は試験やレポートに追われながら卒業が近づくに従って、就職がないとまるで社会のせいにしているのではないだろうか。
よくよく考えてみればだが、就職がないのではなく、どんな仕事に就こうかと考えずに大学生活を送った結果にすぎない。つまり、どんな仕事につきたいのかを明確に絞り込んでこなかった自らにも問題があるように思える。
え) もし進学した目的が明確であったなら、どういう分野の仕事に就くかは自立していく気持ちがあれば絞り込めるのではないだろうか。 実際に医学部でなくても医療系の大学・短大や専門学校の学生は、就職先を迷う事はあっても、仕事の方向性を迷うようなことはあまりない。つまり医療系の学生の多くは、当然のことだが目的意識が明確であったからだろう。
「なぜ今の仕事を選んだのか?」
お) 山登りや進学先と同じように仕事について考えるなら、そこに会社があるから入ったとは誰も言わないだろう。 一般的に仕事の目的は生活の自立のためであったり、社会的貢献であったり、(医療系の場合は)患者さんのためであるから、仕事を離れればゆっくり過ごしたり、好きなことをして過ごそうと考える。
か) ところが生活の自立を考えていなければ、やりたい仕事がないから仕方がないので、働かない選択をするのかも知れない。 本当に生活の自立を考えるなら、やりたくない仕事であっても多くの人は立ち向かっているという現実を知らないだけでなく、自己中心的な甘えがないだろうか。
さて、ここまで山登りの目的から次の山登りを考えたり、大学入学の目的から卒業後の仕事について考えてみた。これらと同様に仕事の目的から退職後の生活スタイルを次回考えてみたい。