今年の年賀状から (3)仕事の目的と退職後の生活スタイル
今年の年賀状から (3)仕事の目的と退職後の生活スタイル
前回まで、山登りの動機から次の山登りの目的を考えたり、進学の目的から卒業後の仕事について考えてみました。 これらと同様に仕事の目的から退職後の生活スタイルの関連性について考えてみたいと思います。 このような怪しげな論理的?展開は3段論法ではありませんが、一見ではなく一聞(ちょっと聞くと)合っているような気になるかも知れないが、あくまでも独断です。
今回はいよいよ、その3段目?に入ります。
(3)仕事の目的と退職後の生活スタイル
ア) 前回の え)、すなわち「進学した目的が明確であったなら」、卒業後の仕事は比較的明確になる。これと同様に、仕事に対する目的が明確なら、退職後の生活スタイルも明確になりやすいかも知れないと仮定してみました。たとえ非常勤の仕事であれ、旅行であれ、仕事に対する目的が明確であればそれぞれのセカンドライフは、それなりに明確な方向性があり、楽しむ事と思います。
イ) しかし、仕事そのものが目的であった場合、それこそ求められれば休日も仕事をしたり、家庭を顧みることも控えながら仕事に全力を注ぎ込んできたのかも知れません。その結果、退職後の目的など考えてこなかったのではないでしょうか。 少々乱暴な言い方ではあるが、そこに山があるから登り、そこに大学があるから入ったようなものに近いかも知れません。だとすれば適当な仕事があったから働いたに近いのではないでしょうか。ならば、退職後に仕事をしないなら、当然、やることはないと考えるようになるでしょう。
このような場合、仕事が目的であったため、生活を楽しむとか趣味を楽しむことは余り考えなかったと思われます。
ウ) 仕事そのものが目的であった場合の趣味や楽しみに対する考え方は、 上記ア)の場合と全く異なります。 なぜなら、趣味の目的は楽しみであり、気分転換であり、煩わしい人間関係からも解き放される事ですが、仕事を目的としている間は、そのような楽しみさえも封印してきたので、楽しむどころか、有給休暇をとって仕事を休んでも申し訳ないと感じていたのではないでしょうか。
ところがこういう人にこそ、定年後の時間はより必要なのではないだろうかと考えます。次回は、仕事を目的としてきた人の自分探し についてです。