大学の試験監督
私も過去に大学入学試験の試験監督をさせていただいた経験があります。私が在職した大学では、荷物及びコート類はすべて廊下に置くこととしていました。試験の教室あるいは会場内には受験票・鉛筆・消しゴムのみの持ち込みが基本です。風邪やアレルギーのため使うティッシュペーパーは、あらかじめ袋や箱から出して机の上に置いた物に限るという状態で試験は行われていました。
試験に不必要である携帯電話を教室内に持ち込ませている試験監督のあり方自体に大きな疑問を感じます。京都大学や早稲田大学などでは恐らく授業中や試験中も同様な甘い対応であったのだろうと想像されます。
性善説を貫きたいなら参考書・ノート・辞書・パソコン・携帯電話を持ち込ませて試験を行い、使っているのを見つけたら「見損なった」と言って失格にしてはどうでしょうか。それらの使用を見つけられなければそれは監督の責任でしょう。京都大学はこれらを持ち込んでも不正をしない学生を入学させたいのでしょうから、世間の基準からズレていることは明らかだと思えます。持ち込み禁止でもない電話を見つかって警察に突き出される受験生も気の毒です。試験の不正行為は試験無効や入学取り消しで対応すれば済むことを警察沙汰にする京都大学の方が恐ろしいと思います。不正を行いやすい状況で試験を行っているのは大学自身の問題ではないでしょうか。ほとんどおとり捜査ならぬ、おとり試験みたいなものです。