母乳からの放射性物質の安全性について 2019
母乳からの放射性物質の安全性について2019
過去の2011年4月時点の内容は、リンクが切れていましたので、2019年3月、以下のように修正しました。
母乳中の放射性物質に対する見解 ←PDFファイルにリンクしてます。
2011年5月31日、日本未熟児新生児学会と 日本周産期・新生児医学会は、上のリンク先見解を公表しました。
すなわち、今回(の原発事故で放射性物質が飛散した地域の)母乳から検出された程度の 微量の放射性物質を、母乳を通してお子さんが飲んだとしても健康被 害はないとされています。
その理由として次の点をあげています。
1) 乳児が摂取して一番問題となるのは放射性ヨードです。
これは乳児の甲状腺に放射性ヨードが取り込まれると、将来、甲状腺癌が発症するリスクがあるためです。
今回発表された暫定基準(上のリンク先の見解)では、飲用水からの放射性ヨードの摂取基準は、乳児が 1 年間続けて摂取しても将来問題が生じない量として設定され、100 ベクレル/kg 以下(摂取 重量あたり)となっています。
・・・・・・飲用水 1 リットルで 100 ベクレル以下であれ ば、1 リットルを毎日摂取しても問題ありません。母乳も同様に乳児が 1 リットル/日近く 摂取する場合でも、母乳 1 リットル当たり 100 ベクレル未満を安全基準としました。
2) 母親に投与されたヨードがどの程度母乳中に含まれたかを調べた結果では、100ベクレルの放射性ヨードを母親が摂取した時に、母乳栄養により乳児は最大0.0356マイクロシーベルトの放射性ヨードの摂取になると報告されています。
・・・・この量であれば、乳児の甲状腺に危険性のあるレベルに達するには、年単位の期間が必要です。
3) 避難指示や摂取制限等の行動に関する指示を守っている23名の母親の母乳中の放射性ヨウ素(131I)、放射性セシウム(134Cs、 137Cs)の測定を行いました。
・・・・(調査期間 平成23年4月24日~28日)その結果、 母乳中の放射性物質濃度は不検出(検出下限以下)又は微量の検出でした。
上記の3点から、母乳で育てられる乳児に影響が及ぶことはあ りません。
授乳中の母親は、従来の食生活と授乳習慣を変えることなく、母乳育児を続けることに何ら問題はないと判断されます。
授乳中の母親は、従来の食生活と授乳習慣を変えることなく、母乳育児を続けることに何ら問題はないと判断されます。
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