目の病気 (12) 加齢黄斑変性の治療
目の病気 (12) 加齢黄斑変性の治療
(A) 抗VEGF療法(抗血管新生療法)
新生血管が黄斑部を障害するタイプの浸出型の加齢黄斑変性では、血管内皮細胞の成長を促進する増殖因子が明らかにされており、これを血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)と言う物質です。
抗血管新生薬療法とは、このVEGFに対する抗体を目の硝子体に注射し、血管を新生する働きを抑える治療法です。 次回、もう少し詳しくご紹介したいと思います。
(B) 光線力学療法
光線力学療法を行う前に、あらかじめ造影検査を行い、新生血管を確認し、治療範囲を決め低置きます。そして新生血管に集まりやすい光感受性物質を静脈注射すると、新生血管に集まるので、そこに弱いレーザーを照射します。レーザー照射を受けた部位は、血栓ができて、血管を詰まらせます。
(C) レーザー治療
強いレーザーで新生血管を照射し、新生血管を焼き潰す方法です。但し、強いレーザーを照射するため、新生血管とその周辺組織もやかれるため、レーザーを照射された部分は視野がかけてしまいます。従って、新生血管が黄斑部の中心窩に出来た場合には、行われません。